映画『14歳の栞』を観てきた 感想 ネタバレあり

はじめに

映画『14歳の栞』を観てきた。『14歳の栞』を見るために、わざわざ飛行機に乗り、北海道を飛び出た。こんなことは初めてだ。

旅行に行くのは好きだし、一人旅は何度か行ったことがあるけれど、映画のために旅行に行ったのは今回が初。

それくらい観たかった。

なぜかといえば、1、2年前に映画館で見た『大きな家』という『14歳の栞』の監督である竹林亮さんが同じく手がけたドキュメンタリー映画がとても好きだったからである。

実際に存在する中学校のあるクラスに密着し、実際に存在する生徒の本名と顔を出しているという性質上、ネットで配信などはされず、映画館でしか見ることができない。

何年も前に公開は終了していたのだが、今回再上映していた。

今回を逃したら、結局永久に観ることができないのではないか。これは行くしかない。そう思って、航空券と宿を予約した。

私はお金を使うことに恐怖心がある。自分でバイトしたお金なのだし、好きに使えば良いと思うのだが、お金がなくなることに不安感を覚える。

少しでも安いものを買えたか、節約できたか否かその買い物の価値を判断する傾向にある。

ご飯を食べに行っても、自分が本当に食べたいものを頼むのではなく、安いものを選んでしまう。

その後、「本当に食べたいものを食べれば良かった」と後悔するのである。

えーっと、「はじめに」が長くなりすぎているし、映画の感想をそろそろ書こうかな

※以下、ネタバレありです


『14歳の栞』ネタバレありの感想

映画が始まると最初に、馬の映像が流れた。

割と長めに尺を取っており、最初は意図が分からなかったが、馬が子どもから大人になる過程を映していたよう。

「あなたはいつ、大人になりましたか?」というような問いかけの後、中学校の映像に。

大人でもないけれど、子どもでもない、両者の間を行ったり来たりする14歳。

1クラスの35人全員にインタビューをしており、尺の長さもほぼ等しい。

驚いたのは、一人一人の子が、堂々とカメラの前で自分について話していることだ。私が14歳の時は、大人にカメラを向けられて、ここまで話せなかったと思う。

それくらい、撮影スタッフがリラックスしやすいように環境を整えていたのだろうか。

私が印象に残っているのは、クラスのムードメーカー的存在の子たち。

私は絶対にそっち側ではなかった

中学生の時は、そっち側の子たちのことを見て、

「この子たちは、自分が思った通り行動できて、いいな」なんて無責任に羨んでいた。

でもそれは安易な考えだった。クラスのムードメーカーの子のインタビューを聞いて、自分が楽しんでいるのではなく、場を盛り上げようとして、ピエロになっている子もいるのだと学んだ。

彼らには彼らなりの苦労があって、周りを気遣って、自ら盛り上げ役になっていた。

クラスの端っこにいた私は、中心にいる彼らを見て、「また大声で笑っている。楽しそうでなにより。でも、少しは周りを見たら良いのに。私は本でも読もうかな」と、どこが自分の方が先を歩いているような気でいた。(嫌なやつ笑)

しかし、それは全く違った。先を歩いているのは彼らの方だった。

クラスの雰囲気を良くしてくれていたのは、紛れもなく彼らだ。

周りを見れていないのは、斜に構えていた私の方だった。

「今の仲間と離れたい」という子、「自分のことは嫌い」という子、みんな赤裸々に自分について語っていた。自分のことをここまで言語化できて、本当に尊敬した。

バレンタインデーとホワイトデーの場面も、可愛くて好き。映画で映っていることが全てではないけれど、このクラスにははピュアな子が多いと思った。

バレンタインにチョコをもらった男の子が、同級生とショッピングモールに行って、お返しを探しにいく場面が特に可愛いかった。

今まで入ったことなかったであろう、キャラクターがついたハンカチや可愛い文房具が売っているお店に行き、同級生と熟考しながら選んでいる姿が最高に愛おしかった。

「このまま真っ直ぐ育ってくれー」と親戚のおばちゃんのような目で見ていた21歳(私)。『14歳の栞』が初めて上映された時期を考えると、彼らは私と同じくらいの歳なはずなのだけど。

あと、宇宙に憧れている男の子が印象に残っている。彼は今何をしているのだろう。周りの子は、賢そうな彼のことを「気持ち悪い」と言っていた。そんなシーンも使うのかと少し驚いた。

「大人になったら、またインタビューさせてよ」と撮影スタッフが言った時、「もう居ないかもしれないですよ、宇宙に行ってて」と言っていた。かっこいい。周りの子の「気持ち悪い」に負けずに、自分の好きを貫いていってほしい。夢叶えたかな。

10年後の彼らも見てみたい。続編とかないかしら。

35人の全てが愛おしく思えた、大満足な作品だった。

機会があれば、ぜひ見てみてください!!

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